ココナッツはなにがいい?ココナッツオイルの効果と使い方
意識していなくてもどこかで口にしたことがある方が多いと思います。
日本では以前から人気の「ココナッツ」は、最近「スーパーフード」としても注目されています。
どのような栄養価や取り入れ方があるのかみていきましょう!
Table of Contents
1.ココナッツとは?
ココナッツは、ヤシ科ココヤシ属に分類されます。サンスクリット語で、「Tree of Life(生命の木)」とも呼ばれるココヤシ(ヤシの木)の実を指します。椰子の実ともいわれます。
ココヤシの歴史は一億年以上前といわれています。一年中収穫できる東南アジアやポリネシア地方などの熱帯地域一帯でほとんどが生産されています。
海の近くでも成長することができ、肥料として海水をかけるほど耐塩性が強く、砂地や強い日光、多量の雨、高温多湿など南国の温暖な気候を好みます。この条件でなければ、ココナッツが大きく育たないそうです。
ココナッツが取れるココヤシは、約30mまで伸び、葉の大きさは3mにも及ぶので、生命力に満ちた植物とされています。
ココナッツは、「捨てる部分がない植物」です。
果肉からはココナッツオイルやココナッツミルク、搾りかすを乾燥・粉砕させることでココナッツファイバー(ココナッツファイン)が作られます。ココナッツクリームやココナッツシュガーなどへと加工できます。
実のなかに蓄えられた水分のココナッツウォーターは、酢酸菌を培養させることで寒天状のナタデココができます。
大きく成長する葉は、耐久性に大変すぐれ屋根葺きに使用されたり、海水にも強いので漁の道具としても使われます。
1.ココナッツの中身・つくり
茶色く繊維質となった成熟したココナッツと緑色をしたヤングココナッツに分け、ヤングココナッツのほうが栄養価が高いといわれています。
ココナッツは、「捨てる部分がない植物」です。
果肉からはココナッツオイルやココナッツミルク、搾りかすを乾燥・粉砕させることでココナッツファイバー(ココナッツファイン)が作られます。ココナッツクリームやココナッツシュガーなどへと加工できます。
実のなかに蓄えられた水分のココナッツウォーターは、酢酸菌を培養させることで寒天状のナタデココができます。
大きく成長する葉は、耐久性に大変すぐれ屋根葺きに使用されたり、海水にも強いので漁の道具としても使われます。
2.利用方法
「内果皮」・・・硬さがあるので、スプーンや皿・活性炭などの食器、アクセサリーなどに。
「中果皮」・・・繊維質の柔らかさと抗菌性を活かしたマットや自動車のシート、ロープや防音壁材、コヤファイバーとしてたわしなどに。
花が咲く部分の茎を切るとでる蜜液から、ココナッツハニーやココナッツネクターができます。ココナッツシュガーはこれを煮詰めて水分を蒸発させたもので、血糖値が上がりにくいためとても注目されています。
ココナッツオイルは古くから洗剤や石鹸としても使われています。生物系油脂の中で最も洗浄力が高いと言われているラウリン酸ナトリウムが約50%も含まれていますが、非常に分解されやすく自然にもやさしい製品です。
2.ココナッツ製品と栄養、効果
1.主なココナッツ製品
日本では新鮮なヤングココナッツはなかなか手に入らないため、主に以下の製品が流通しています。
- ココナッツオイル
- バージンココナッツオイル
- ココナッツミルク
- ココナッツウォーター
- ココナッツクリーム
- ココナッツフレーク
- ココナッツパウダー
- ココナッツファイバー・・・などが挙げられます。
産地では、成熟したココナッツや採れたてのヤングココナッツやココナッツ果肉を使用したデザートがあります。ココナッツ果肉に含まれる乳酸菌などを生かしたココナッツヨーグルトなどもあります。
2.ココナッツウォーター
ココナッツウォーターは、ココナッツの実の中に蓄えられている水のことで、別名「この世で最もきれいな水」とされています。ハワイでは、「ノエラニ(天国からのしずく)」と呼ばれてきたそうです。
純粋なココナッツウォーターは自然界で最も多い電解質を含んでおり、天然のスポーツドリンクなのです。特にヤングココナッツウォーターは、ヒトの赤血球の成分に近いといわれており、太平洋戦争では、負傷兵の応急処置の輸血でココナッツウォーターが用いられたとか…?(現代では使用できません。)下痢や大腸の一部の疾患がある方に、水分補給として役立たれています。
ココナッツは、水分を根から吸い上げ、実にいくまで約9ヶ月の間濾過を行います。その間、酵母菌や乳酸菌、酢酸菌などを多く含んでいます。
栄養と効果
- 電解質を豊富に含み水分補給に有効、脱水予防
- 体を冷やす効果があり、多汗症に効果的
- 抗炎症作用があり、蕁麻疹や慢性的な炎症に効果がある
- 成長促進作用がある天然の化合物を含み、子どもの成長を助ける
- 尿管結石などの結石の予防、痛みの緩和
- コレステロール値を下げ、心臓機能を保護
- 抗酸化作用が高く、美容効果がある・・・など
3.バージンココナッツオイル
ココナッツオイルは、成熟したココナッツの果肉のコブラから抽出されたものです。オイルの製法には様々なものがあり、果肉を石臼を用いて作ったココナッツクリームを加熱し水分を飛して抽出する方法や、コールドプレス製法などがあります。
コールドプレス製法は、熱を加えずじっくり丁寧に抽出する製法で、抽出されたココナッツオイルはバージンココナッツオイルとなります。バージンココナッツオイルは、圧搾後2、3日の熟成工程を経てミルク分と水分を分離して取り出されます。その際の温度と時間により品質が大きく変化し、香りにも影響するので、バージンココナッツオイルは、オイル自体にココナッツの甘い香りがします。手間もあり高品質なので、比較的高価ではあります。
栄養と効果
バージンココナッツオイルには、中鎖脂肪酸が自然界で最も多く含まれています。
中鎖脂肪酸は、一般的なオイルと比較して早いスピードで代謝吸収が行われ、体内に蓄積されずにエネルギーとして効率よく利用されます。体脂肪の燃焼を助け効果があるので、美容やダイエット・健康維持に有効なオイルです。
免疫力を高め、抗菌活作用のあるラウリン酸も含まれています。
4.ココナッツシュガー・ココナッツネクター
ココナッツシュガーやココナッツネクターは、花が咲く部分の茎である花序を切ると切り口から出てくる蜜から採取されたものです。低GIの甘味料(GI=約35)で、血糖値を上げにくい甘味料として、とても価値のあるものです。
低GIといえば、オートミールが人気!
栄養と効果
豊富なミネラル、カリウム、マグネシウム、リン、亜鉛、鉄などが含まれ、BCAA(バリン・ロイシン・イソロイシン)の必須アミノ酸も含まれています。
5.その他の、ココナッツの栄養と効果
- 血糖の利用効率を向上させることにより、低血糖症の症状を抑制する
- 飽和脂肪酸が多く、免疫系に働く
- ビタミンAなどの脂溶性ビタミンやアミノ酸の消化と吸収を助ける
- ホルモン生成を促し、調整する
- アンチエイジングに効果があるプレグネノロンの原料となる
- 肝臓のHDLコレステロールの生成を助ける・・・などがあります。
3.ココナッツの選び方
1.ココナッツオイルの選び方
安価なココナッツオイルは、抽出工程において精製という処理を行っており、品質が落ちてしまっています。ココナッツ独特の甘い香りがないのが特徴です。熱を加えていないコールドプレス製法で抽出された甘い香りのする高品質のバージンココナッツオイルを選びましょう。
保存容器は濃い色のガラス容器がおすすめです。光による酸化を避けることができ、安定した品質を保つことができます。プラスチック製のものは、オイルの溶解性により溶け出す可能性があるため避けましょう。
2.その他のココナッツ製品の選び方
ココナッツウォーター、ココナッツミルク、ココナッツクリームなどは、添加物や甘味料が含まれていないものを選びましょう。安価なココナッツミルクやココナッツクリームには、分離を避けるために乳化剤などが使用されています。
ココナッツウォーターと表示された加工飲料が多く販売されていますが、甘味料や添加物が含まれる清涼飲料水であることがあります。成分表示を確認し、ピュアなココナッツウォーターを選ぶようにしましょう。
3.ココナッツフレーク・ココナッツファインの選び方
ココナッツフレークは、漂白剤が使用されていないものを選びましょう。ココナッツフレークが気軽に購入できますが、砂糖が添加されているものは血糖を容易に上げてしまうので避けましょう。
4.摂取方法
1.摂取目安
健康によいと言われるココナッツ製品ではありますが、大さじ2杯程度を目安にしましょう。
ココナッツウォーターを日常的な水の代わりに摂取することは避けましょう。カリウムなどの過剰摂取となります。カリウム過多は、心停止などを招く高カリウム血症や腎不全などの重篤な病気を招きます。
2.おすすめのココナッツの楽しみ方
- 運動後の水分補給にココナッツウォーターを飲む
- ココナッツウォーターやココナッツオイルをスムージーやコーヒーに
- ココナッツオイルやココナッツクリームでスイーツを作る
- ココナッツオイルでドレッシングを作る
- スプーン一杯のココナッツオイルでオイルプリングをする
- ココナッツオイルでマッサージ
スイーツにも毎日の料理にも使用でき、日常に取り入れやすいスーパーフードです。
オイルプリングとは?
マウスウォッシュのように口をゆすぐうがいのことでアーユルヴェーダの一つです。
スプーン一杯のオイルを口に含み、口腔内でゆっくりとオイルを動かして全体になじませ、舌を動かしながら歯と歯の間に入れるように意識しましょう。これを約15~20分くらい行います。 口腔内の殺菌や粘膜の健全化、ホワイトニング効果などがあります。
5.【まとめ】身近なスーパーフードだが、高品質なものを適量に!
さまざまな製品があり、栄養価が高いココナッツ。高品質なものを選び、ほどほどに摂取することで、健康や美容に大きな効果があります。
ぜひみなさんも試してみてください!