『保育園看護師』とは?仕事・業務内容、よかったこと・たいへんなこと

看護師の中でも『保育園看護師』を聞いたことがありませんか?

 

病院とは異なる環境でどのような業務をおこなっていつのかご紹介したいと思います!

ほてい。
ほてい。

あくまで著者の経験をもとに書いています!
保育園によっては、大きく異なるため、十分確認しましょう!

 

 

『保育園看護師』ってなに?

『保育園看護師』ときいて多くの方が「保育園に看護師っているんだ!」と思うでしょう。

学校の養護教諭のような立ち位置で、健康管理や安全管理をおこなっています。

 

市区町村や園によって「看護師の設置基準」が異なるため、人数配置も大きく異なります。

100名単位の園児がいても、看護師は1人の配置でよいこともあれば、3人配置がある園もあります。

 

〈主な業務内容〉

園児・職員の健康管理

  • 毎日園児・職員の健康状態を把握し、必要に応じて上層部や保護者に報告
  • 感染予防・安全管理、環境整備
  • 身体測定
  • 健康管理についての情報発信
  • 処置などに必要な物品の管理
  • 緊急時の物品管理

安全管理として、「環境安全委員会」としてアクシデント・インシデントの振り返り等もおこなっていました。

 

体調不良児の対応

発熱した園児や怪我、発赤や発疹などの感染症を疑う症状がある園児を管理室に引き取り、お昼寝してもらったり、様子をみたり、保護者にお迎え要請の連絡をすることが大きな業務です。

 

必要時は保護者と連携し、受診の付き添いをおこなうこともあります。

受診内容によっては保険の手続きも必要なため、1つの怪我でも長期支援が必要なことも。

 

また、緊急時の対応も看護師がおこないます。

ほてい。
ほてい。

敷地内に高齢者が倒れていて、対応したことも・・・

 

 

検診のセッティング・サポート

  • 園医と連携し、スケジュール調整、当日スムーズにおこなえるよう誘導
  • 園児のフォロー
  • 園長・保護者への結果報告
  • 職員検診のセッティング・当日スケジュール管理・結果報告と必要時指導

職員検診の結果により、再受診・要治療の方もいるため、どれくらい受診ができているか把握・助言もおこないます。

ほてい。
ほてい。

園医に園児の情報を伝えつつ、園児は泣いてしまう子も多いので、安全におこなえるようにサポ-トします!

 

保育補助

おもに0歳児クラスの保育に入ることが多いです。

  • 実際に見守りながら一緒にあそぶ
  • 調乳・授乳
  • トイレ介助・おむつ交換
  • 食事介助
  • 保育準備
  • 寝かしつけ
  • 連絡帳の記入

 

保健だよりの作成

毎月保健だよりを作成します。保護者に発信したい情報などや今月の保健関係の予定などを記入します。

パソコン作業も多いのが保育園看護師の特徴です!

 

保健指導

園やクラスによって、保健に関する話を園児にすることがあります。

内容としては、手洗いうがいなどの感染症対策、生活の中の危険について、内科健診・歯科健診に関することなど、絵本や紙芝居を読んだり、おはなしをします。

 

職員研修

病気や怪我の対応についての研修を全職員あてにおこなうことがあります。

  • 嘔吐処理方法
  • 怪我の処置
  • アレルギーについて
  • プールの消毒方法
  • 熱中症対策
  • 救急救命

保育士は非医療者であるため、看護師が当たり前に知っていることやできることもわからない・できないことがあります。

 

イベントの業務

年間で多くの行事があります。

保護者会や運動会、発表会、プール活動、お祭り、敬老の日など季節のイベント、卒業式など。

非日常であるために、怪我やトラブルだけでなく、緊張で嘔吐や鼻血や・・・ハプニングも起こりやすいです。

特に野外での運動会や、5~10月くらいは熱中症のリスクが非常に高いので、その対応に追われます。

プール活動も、消毒や熱中症のアラートと毎日にらめっこし、活動させたい保育士との戦いです・・・。

 

年度末は、新入園児・保護者との面談や必要書類の作成に追われます。

 

 

〈1日のタイムスケジュール〉

8:15【出勤・情報収集】

 連絡帳アプリで全園児の連絡帳を読み、状況確認

 必要時保育フォロー(職員が少ない時間帯など)

9:00【全クラスラウンド】

 病欠の人数・理由、受診状況、注意事項など担任と情報共有

 実際に要注意の園児はしっかり声をかけて話を聞いたり、顔色など観察してアセスメント

 自分の就業時間内に会える保護者の様子も観察・必要時声掛け

10:20【0歳児クラスのフォロー】

 食事介助や授乳、おむつ交換、寝かしつけなど、クラスのフォロー

11:30【保健日誌の記入、メール対応、保護者へのメール発信】

 本日の病欠など、他の園や本部・保護者などと情報共有のためにメール送信

12:00【昼食休憩】

 体調不良児がいると、休憩があまり取れないこともまれにある

13:00【メールの対応】【委員会】

 他の施設の職員や看護師との連携もあり、随時メールを確認

 午睡中の落ち着いている時間を使って園内の委員会を開き、保育士と連携

14:20【昼礼】

 各クラスの状況報告・情報共有

14:45【0歳児クラスのフォロー】

 食事介助や授乳、おむつ交換など、クラスのフォロー

16:00【各クラスラウンド】

 1日の様子の確認、再度

 夕方にになると、疲れで発熱する園児もいて、保護者に報告や早めの迎え要請の連絡をすることも

 迎えにきた保護者とコミュニケーションを取る

17:15【終業】

 自分のデスク周りや使ったものの片づけをし、終業

 基本的に、体調不良児がいなければ残業はなし

 終業以降もいる園児の状況や対応の仕方を保育士と情報共有しておく

 

楽しかったこと・たいへんなこと

楽しいこと、よかったこと

  • 病院と異なり、社会福祉法人などの経営下であることが多く、企業としてはホワイトであることが多い
  • 健康な小児の成長をみれる
  • 卒業式や成長が見れたときは感動!
  • 自分の育児の経験を活かせて、自分の育児にも活かせる
  • たのしい行事がたくさんあり、笑顔にあふれた環境
  • 休憩時間はもちろん、就業時間内でも上司の許可があれば、外出が可能
  • 外部研修(リモート含む)は出勤時間とみなされ、積極的に研修が受けられる
  • 他の園との情報共有も盛んで、相談もしやすく、環境改善にも活かせた
  • 自分が育児中でも、早退等に理解が大きかった
  • 基本的に定時退勤で、ワークライフバランスは保ちやすい
  • 体調不良時にも理解あり、積極的に欠勤となるため、無理な出勤はない

 

たいへんなこと

  • 園児から感染症をもらうことが多い
  • 他の職員(保育士・看護師)との関係
  • 医療者は、自分一人かあと一人程度で、説明に苦労することも多い(優先順位の付け方など考え方が異なる)
  • 物品が限られているため、その中での対応になる
  • 医師が常駐していないため、看護師の迅速な判断が必要になることもある
  • 保護者に伝えたいことが伝わらないことも
  • 保育は体力勝負、行事も本気で参加(行事担当も任されたり)
  • 病院で必要な知識と全く異なるため、日々勉強(保険の対応もする)
  • 安全のために活動をどこまで制限するか悩む(感染症や熱中症対策など)。活動をやらせたい保育士との戦い
  • 保育方針を保育士と情報共有していないと、矛盾が生じて、園児や保護者を混乱させてしまう
  • 残業がほとんどなかったため、給与が少ない
  • 希望休は、土日出勤があれば取れるが、休めない日も多い
  • 「サービス業」であり、保護者からの評価の声はそのまま届く

 

Q&A

Q.どうすればなれる?

まずは転職エージェントに相談してみてよいでしょう。

少ない求人数ですが、結構入れ替わりの激しい職種でもあるため、探すと意外とあります。

 

Q.小児科経験・育児経験必要?

私は経験ゼロでした。

ミルクのあげ方もわからなかったです。

保育士によっては「経験ないのによく来たなぁ」と思っている人もいるみたいですが、すぐに慣れます。

 

Q.求人情報の注意点は?

特に十分確認が必要なことが、

  • 医療的ケア児の有無(または重度障がい児の有無)
  • 病児保育・病後児保育の有無
  • 残業の有無(園によっては、休憩時間も取れないことも)
  • 土日祝日出勤の有無
  • 細かい業務内容(園によってかなり異なる)

土日祝日も保育を受け入れている園も多く、日によっては「この曜日は要出勤」ということも。

またイベント事は土曜日に多いため、「平日のみ」「土日祝日休み」と記載があっても、100%当てはまらないこともあります。

 

 

ほてい。
ほてい。

いかがでしたか?
病院とは全く違った環境もいいかもしれません!

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